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はっつレポ

【はっつレポ #1】その頂は、果てしなく遠かった。【2021/12/19 天皇杯決勝 浦和-大分@国立】

2021年12月12日16時51分。僕は大阪の自宅のテレビ前でスマホを片手に祈っていた。
そして決まった瞬間、Twitterにこう呟いた。

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そして1週間後の12月19日。僕は国立競技場のスタンドで圧倒されていた。

事の始まり

事の始まりは火曜日の夜だった。
東京住みの友人とのLINEで発せられた「天皇杯行くよ」との言葉。
聞けば、共通の知り合いであるトリサポ(=トリニータサポーター)さんがチケットが余っているらしく、譲ってもらったとのこと。
そして、更に友人から発せられたのは「チケットまだ余っていて、引き取り手を探している」との言葉。

あれ?これ誘われてる?

(いやいやいや、月曜朝からバイトなんだよな…)と思いつつ、気持ちが少しづつ揺らいでいく。
そして日帰りで予定を立て、たどり着いたのは【飛行機で往復】という手段。
伊丹羽田で往復2万5千円。5日前でこの格安さは行くしかないだろう。
翌朝、トリサポさんに行く旨を伝えて飛行機のチケットを取り、友人にも連絡して現地合流の段取りを整える。
かくして僕の天皇杯現地参戦が決定したのであった…。

いざ決戦の日、天皇杯決勝当日。

07:30 大阪国際空港

12月19日7時30分。僕は大阪国際空港にいた。
予約したのは09:00大阪伊丹発、東京羽田行きのANA18便。料金は事前に支払い済だったので、サクッとチェックインを済ませ保安検査場を通過し、搭乗エリアの中で朝食を食べる。
8時45分、機内へ搭乗。機材はボーイング767-300。運良く通路側が取れたので少しゆったりしていた。
9時丁度に駐機場を離れ離陸。機内サービスで緑茶を貰いウトウトしていたら、既に羽田着陸直前だった。

10:00 東京国際空港

10時5分、羽田に着陸。定刻よりも早着だったのはありがたい。
荷物は機内持ち込みのリュック1つだけだったので、足早に通過し京急線へ飛び乗る。
実は僕は京急の車両が好きなので(1番好きなのは新1000形アルミ車)京急車に乗りたかったのだが、停まっていたのは京成3100形。少ししょんぼりしながら大門で乗り換え、都営地下鉄大江戸線へと乗り込む。
11時丁度、国立競技場駅に到着。早く姿を見たいとA2出口に向かうも、そこは大江戸線。相変わらずの深さでエスカレーターをグルグルと乗り継ぎたどり着いた。

11:10 国立競技場

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出口を出て振り返ると、目の前には国立競技場が。
やっと来れた、聖地国立。内心『ほんまに来てどうすんねん!』と思いながら、いざ目の前にすると感慨深い。
前に来たのは2019年、その時は建設中だったので外周から遠目に見ただけだったが、目の前にすると何かこみ上げてくるものがある。
大分サイドへ移動しようとするが、国立競技場A2出口は浦和サイド。浦和サポさんが弾幕を掲げている横を足早に素通りし、大分サイドへ。
たどり着くとそこは一面青、青、青。トリニータブルーに染まっていた。
大勢のトリサポに囲まれながらグッズ売り場で『12 SUPPORTER』が入ったナンバーTシャツとタオルマフラーを購入し、スタジアムの様子を写真に収める。
チケットを譲ってくださったトリサポさんや友人と合流し、少し雑談しながらスタジアムの中へと入る。

12:00 国立競技場南サイドスタンド

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今回譲って頂いたチケットは南サイドスタンド3層目のほぼ真ん中、つまり最上層のビジョン真横の位置だ。
見晴らしはかなりいい。ピッチ全体が見渡せるし、高い位置からなので選手の動きがよく見える。
早速売店で昼食のチキンカツカレーを買い求め(写真撮り忘れた)、キックオフまでの時間を過ごす。
途中、海上自衛隊東京音楽隊の生演奏やボールイン・カップインセレモニーなどがあり気がつけば14時。そろそろキックオフの時間だ。

14:04 キックオフ 浦和 0-0 大分

いざキックオフ。サッカーの生観戦は初めてだったので、友人の解説を聞きながら試合を観る。
3層目なので(もちろん)コア地帯からは遠かったのでゆっくり見れたが、大分を応援する気持ちは忘れない。

14:09 6分 江坂任 浦和 1-0 大分

開始早々から攻め込まれていたがなんとか防いでいた大分。
しかし6分にガラ空きの逆サイドをつかれ先制点を許す。

14:51 ハーフタイム 浦和 1-0 大分

先制された後も危ない展開を幾度となく繰り広げるも、耐えきり前半終了。
トイレに行こうと思い向かうと、男性トイレなのに長蛇の列が。
えっ、こんなに並ぶの?っていうぐらいに並んでいたが(バックスタンドとの境目のあたりまで並んでいた)、なんとか後半開始ギリギリに戻ってこれた。

15:05 後半開始 浦和 1-0 大分

後半が開始すると、明らかに大分の攻め方が変わったのが分かる。こりゃ片さん修正かけたな、と思いながら見続ける。
ゴール前まで良い形で進めるも得点に繋がらない、という展開のまま刻一刻とフルタイムへ近づく。
89分、セットプレーのチャンス。高木のショートから下田へ繋ぎ、折り返してクロスを上げる。

15:49 90分 ペレイラ 浦和 1-1 大分

下田からのクロスにペレイラが反応し、ゴールへ押し込む。
その瞬間、大分サイドは歓喜の渦に包まれた。もちろん、僕も。
絶望的な展開から終了間際で追いつけたのは本当に大きかった。というか大きすぎるって。
これで準決勝とほぼ同じシチュエーションに。まずはアディショナルタイムを乗り切るだけだ。

15:55 90+3分 槙野智章 浦和 2-1 大分

だがそんなに上手くいくわけがない。
セットプレーからのシュートに頭を合わせられ、勝ち越しを許す。
浦和の大旗が国立を揺らす。
この瞬間、全てを悟った。

15:59 試合終了 浦和 2-1 大分

ピッチに長い笛が響き渡る。大分のチャレンジは終わってしまった。
一度掴みかけた頂点は、スルリと抜け落ちてしまった。でも1歩手前までたどり着いた。来季、もう一度挑戦すればいい。一度経験した場所なのだから、もう一度戻ってこれるはずだ。

だけど虚無感でかいんだよなぁ〜〜〜〜〜〜

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18:00 東京国際空港

虚無感につつまれたまま友人たちと別れ、羽田へと戻る。
サッカー初観戦とは思えないような濃厚な試合でとても楽しかったんだが、ホント勝てる試合だったんだよなぁ…と思いつつ保安検査場へと向かっていると、前には大分ユニを着たサポさんの姿が。
あの時間を共有できてた幸せを噛み締めながら、僕は大阪へと戻った。

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野球と音楽とカレー。あと鉄道。 フリーターから専門学校生へランクアップしてラジオ沼にはまったひと。 Webサイト『カモメログ〜千葉ロッテマリーンズ完全データベース〜』運営中。